RL78マイコン基板(RL78/G13)|Webコンパイラで秋月のR5F100LGAFB搭載変換モジュールを使う
ルネサスWebコンパイラを使って秋月電子さん販売のRL78/G13 64pin R5F100LGAFB搭載変換モジュールで動作
するスケッチをビルド出来るかどうかCOTTON基板のプロジェクトで試してみました。ちょっと惜しかったのは、
ルネサスWebコンパイラのプロジェクトに登録されているMakefileはビルド毎に再生成されるようになっており、
Makefile中のリンカスクリプトファイル名を書き換えられない(正確には書き換えてもビルド毎に元に戻ってしまう)
ので、リンカスクリプトファイル名の変更は諦めるしかなく実際のマイコンの型番と合わなくてチグハグな感じに
なってしまうのですが、幸運にも、リンカスクリプトの内容は変更可能でしたので、以前のエントリで試したのと
同じ書き換えでリンカスクリプトの内容を変更してやればビルド出来るようです。
デフォルトのリンカスクリプトは以下のようになっていました。(赤字の箇所が元の内容です。)
/* This is for an RL78/G13(R5F100GJAFB), 256k flash, 20k ram, 8k data flash */
MEMORY {
VEC (r) : ORIGIN = 0x00000, LENGTH = 0x00002
IVEC (r) : ORIGIN = 0x00004, LENGTH = 0x0007c
OPT (r) : ORIGIN = 0x000c0, LENGTH = 0x00004
SECURITY_ID (r) : ORIGIN = 0x000c4, LENGTH = 0x0000a
ROM (r) : ORIGIN = 0x000d8, LENGTH = 0x3ff28
RAM (w) : ORIGIN = 0xfaf00, LENGTH = 0x04fe0
STACK (w) : ORIGIN = 0xffee0, LENGTH = 0x00002
}
SECTIONS
{
途中省略
.data 0xfaf90 : { /* used for FDL(EEPROM) from 0xfaf00 to 0xfaf87*/
途中省略
} > RAM AT> ROM
途中省略
}

MAPファイルを確認するとRAMの開始アドレスは0x000faf90になっていました。

試しにリンカスクリプトを以下のように変更してみました。(赤字の箇所が変更後の内容です。)
/* This is for an RL78/G13(R5F100LGAFB), 128k flash, 12k ram, 8k data flash */
MEMORY {
VEC (r) : ORIGIN = 0x00000, LENGTH = 0x00002
IVEC (r) : ORIGIN = 0x00004, LENGTH = 0x0007c
OPT (r) : ORIGIN = 0x000c0, LENGTH = 0x00004
SECURITY_ID (r) : ORIGIN = 0x000c4, LENGTH = 0x0000a
ROM (r) : ORIGIN = 0x000d8, LENGTH = 0x1ff28
RAM (w) : ORIGIN = 0xfcf00, LENGTH = 0x02fe0
STACK (w) : ORIGIN = 0xffee0, LENGTH = 0x00002
}
SECTIONS
{
途中省略
.data 0xfcf00 : {
途中省略
} > RAM AT> ROM
途中省略
}

MAPファイルを確認するとRAMの開始アドレスは期待通り0x000fcf00になりました。

追記 : 補足
ルネサスWebコンパイラのプロジェクトに登録されているcotton_sketch.motも、cotton_sketch.binと同様に
ルネサスWebコンパイラからローカルPCへダウンロード出来ます。ダウンロードしたcotton_sketch.motは、
Renesas Flash ProgrammerのV2.05.03やV3.01.00などを使用してRL78/G13へフラッシュ書き込み出来ます。
追記 : メモ
COTTON基板のスケッチ(プログラム)作成をWebコンパイラで行う方法 - GadgetRenesas
http://gadget.renesas.com/ja/product/cotton_sp1.html
COTTON基板の紹介ページ - GadgetRenesas
http://gadget.renesas.com/ja/product/cotton.html
追記 : 雑感
ルネサスWebシミュレータのクラウド版統合開発環境はどうなったのかな? リリースされたら、Web上でコード
生成機能が使えてCC-RLコンパイラも使い放題になったりするのかな? (プレス発表を読むとRL78/G13以外にも
展開していくらしいですが、それってRL78/G13(とG10)以外でも内蔵周辺機能シミュレーションが出来るように
なっていくということになるのかな? 更に、RX Webシミュレータも開発していく計画があるようですが、、、)
RL78 Webシミュレータのクラウド版統合開発環境は準備中
http://resource.renesas.com/resource/lib/jpn/websimulator/index.html#rl78_merit
Webシミュレータのプレス発表でもリリース時期は未記載
https://www.renesas.com/about/press-center/news/2016/news20160210.html
追記 : 雑感その2
その時、以前のエントリで試したことがある以下のようなEclipseプラグインでローカルとリモートの同期を取り
つつ、エディトはローカルで、ビルドはクラウドで、デバッグはまたローカルで、といったことが出来るように
なると、ちょっと面白そうな気がします、、、(エディタとデバッガは慣れや好みがあると思いますし、、、)
[443] Win/Linuxクロス開発|Eclipseでローカル環境とリモート環境を同期可能なプラグインのメモ
[444] Win/Linuxクロス開発|Eclipseでローカル環境とリモート環境を同期可能なプラグインを試す
するスケッチをビルド出来るかどうかCOTTON基板のプロジェクトで試してみました。ちょっと惜しかったのは、
ルネサスWebコンパイラのプロジェクトに登録されているMakefileはビルド毎に再生成されるようになっており、
Makefile中のリンカスクリプトファイル名を書き換えられない(正確には書き換えてもビルド毎に元に戻ってしまう)
ので、リンカスクリプトファイル名の変更は諦めるしかなく実際のマイコンの型番と合わなくてチグハグな感じに
なってしまうのですが、幸運にも、リンカスクリプトの内容は変更可能でしたので、以前のエントリで試したのと
同じ書き換えでリンカスクリプトの内容を変更してやればビルド出来るようです。
デフォルトのリンカスクリプトは以下のようになっていました。(赤字の箇所が元の内容です。)
/* This is for an RL78/G13(R5F100GJAFB), 256k flash, 20k ram, 8k data flash */
MEMORY {
VEC (r) : ORIGIN = 0x00000, LENGTH = 0x00002
IVEC (r) : ORIGIN = 0x00004, LENGTH = 0x0007c
OPT (r) : ORIGIN = 0x000c0, LENGTH = 0x00004
SECURITY_ID (r) : ORIGIN = 0x000c4, LENGTH = 0x0000a
ROM (r) : ORIGIN = 0x000d8, LENGTH = 0x3ff28
RAM (w) : ORIGIN = 0xfaf00, LENGTH = 0x04fe0
STACK (w) : ORIGIN = 0xffee0, LENGTH = 0x00002
}
SECTIONS
{
途中省略
.data 0xfaf90 : { /* used for FDL(EEPROM) from 0xfaf00 to 0xfaf87*/
途中省略
} > RAM AT> ROM
途中省略
}

MAPファイルを確認するとRAMの開始アドレスは0x000faf90になっていました。

試しにリンカスクリプトを以下のように変更してみました。(赤字の箇所が変更後の内容です。)
/* This is for an RL78/G13(R5F100LGAFB), 128k flash, 12k ram, 8k data flash */
MEMORY {
VEC (r) : ORIGIN = 0x00000, LENGTH = 0x00002
IVEC (r) : ORIGIN = 0x00004, LENGTH = 0x0007c
OPT (r) : ORIGIN = 0x000c0, LENGTH = 0x00004
SECURITY_ID (r) : ORIGIN = 0x000c4, LENGTH = 0x0000a
ROM (r) : ORIGIN = 0x000d8, LENGTH = 0x1ff28
RAM (w) : ORIGIN = 0xfcf00, LENGTH = 0x02fe0
STACK (w) : ORIGIN = 0xffee0, LENGTH = 0x00002
}
SECTIONS
{
途中省略
.data 0xfcf00 : {
途中省略
} > RAM AT> ROM
途中省略
}

MAPファイルを確認するとRAMの開始アドレスは期待通り0x000fcf00になりました。

追記 : 補足
ルネサスWebコンパイラのプロジェクトに登録されているcotton_sketch.motも、cotton_sketch.binと同様に
ルネサスWebコンパイラからローカルPCへダウンロード出来ます。ダウンロードしたcotton_sketch.motは、
Renesas Flash ProgrammerのV2.05.03やV3.01.00などを使用してRL78/G13へフラッシュ書き込み出来ます。
追記 : メモ
COTTON基板のスケッチ(プログラム)作成をWebコンパイラで行う方法 - GadgetRenesas
http://gadget.renesas.com/ja/product/cotton_sp1.html
COTTON基板の紹介ページ - GadgetRenesas
http://gadget.renesas.com/ja/product/cotton.html
追記 : 雑感
ルネサスWebシミュレータのクラウド版統合開発環境はどうなったのかな? リリースされたら、Web上でコード
生成機能が使えてCC-RLコンパイラも使い放題になったりするのかな? (プレス発表を読むとRL78/G13以外にも
展開していくらしいですが、それってRL78/G13(とG10)以外でも内蔵周辺機能シミュレーションが出来るように
なっていくということになるのかな? 更に、RX Webシミュレータも開発していく計画があるようですが、、、)
RL78 Webシミュレータのクラウド版統合開発環境は準備中
http://resource.renesas.com/resource/lib/jpn/websimulator/index.html#rl78_merit
Webシミュレータのプレス発表でもリリース時期は未記載
https://www.renesas.com/about/press-center/news/2016/news20160210.html
追記 : 雑感その2
その時、以前のエントリで試したことがある以下のようなEclipseプラグインでローカルとリモートの同期を取り
つつ、エディトはローカルで、ビルドはクラウドで、デバッグはまたローカルで、といったことが出来るように
なると、ちょっと面白そうな気がします、、、(エディタとデバッガは慣れや好みがあると思いますし、、、)
[443] Win/Linuxクロス開発|Eclipseでローカル環境とリモート環境を同期可能なプラグインのメモ
[444] Win/Linuxクロス開発|Eclipseでローカル環境とリモート環境を同期可能なプラグインを試す
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